次回の納棺師×ケアマネサロンは2024年12月15日オンライン開催です。テーマは「点滴と注射」。詳しくはこちらをクリックすると詳細をご確認いただけます。

納棺師の依頼を迷っている方へ

納棺師への依頼を迷っている方へ

メイクパレット

「もう病院でメイクしてもらったから…」

病院の看護師さんや介護士さんにエンゼルメイクをしてもらったので、またメイクをし直すなんて必要ないと思われる方も多いかもしれません。もちろんそのご判断は間違ってはいません。
しかし補足を述べるなら、納棺師は表面上のメイクのみをおこなうわけではなく、故人様の現在のお体状態を確認するとともに、今後どのように変化していくかという未来も予測して処置をおこなっています。

故人様は一切の動きが止まったように見えますが、お式までの日にちや故人様の安置されている部屋の状況、体格によるドライアイスの効き具合や乾燥などの要因でお体は日を追うごとに変化していきます。
その死後変化を緩やかにするためのドライアイスや、エンバーミングの処置があります。

納棺師が処置をおこなうことによって死後変化を止めるわけではありませんが、適切なタイミングでの的確な処置により、故人様のお体の状態を内面・外面ともに整えることができます。
そうすることで、ご葬家様が故人様のお体状態を心配することなくお別れに集中できるようお手伝いさせていただいています。

お金がかかることだから…

葬儀屋さんによって、納棺師のメイクは葬儀プランの中に組み込まれているサービスであったり、あるいはオプションとして追加するという形です。オプションの場合には、お金がかかることだからしなくていいというご家族、あるいはそれでもお化粧だけはしてあげたいというご家族、さまざまな考えがあると思います。

「今回のご葬儀にはお金がかかるから納棺師は入れない、メイクは無し」という選択肢の先に、もしご家族が化粧を自分たちでされるなら何かひとことでも葬儀屋さんからアドバイスをお伝えいただければ、ご葬家様からの信頼はより高まるはずです。

また、葬儀屋さんがご自身でメイクをされる場合、変色のカバーをするにはどうしたらいいんだろう…と独りで悩む葬儀屋さんもおられると思います。
その時に、こういう状況なんだけどどうしたらいい?と問い合わせをいただければお答えすることができますし、メールでしたら営業エリアに縛られることがありません。

お金がかかる・かからないも大切ですが、そのサービスを本当に必要としているなら、納棺師がいなくともどのようにそこを補っていくかという部分が重要だと考えています。

ご遺体に一番詳しい存在として

綿で着物の形に作った襟飾り

何年納棺師をしていても、何千人をお見送りしようとも、どの故人様とて同じ状態の方はお一人としていません。

たくさんの故人様にお会いして、多くのご家族とお話しする時間の中で、納棺師はより最適な処置技術を見極め、ご遺体変化の予測精度を経験で高めていきます。

ご遺体に一番詳しいともいえる納棺師、そして葬儀のプロの葬儀屋さんは、大切な方をなくしたご葬家様にとって本当に頼れる存在でなくてはならないと考えています。

仏衣と藤色の羽織をお着せした姿